結論
「WordPressの静的化を代行で頼むと、いくらかかって、どう進むのか」。結論から言うと、今ある文章・写真・デザインの雰囲気を活かし、移行作業をAIで効率化すれば、代行でも15万円前後(税抜・目安)から頼めるようになってきました。文章・写真・独自ドメインは引き継ぎ、SEO評価もURLを揃えれば引き継ぐ設計にできます。作り直しになるのは主に動的な機能で、記事数や独自リンクが多いほど変換・確認の作業は増えていくでしょう。ただし、更新が多い会社やEC・会員が中心の会社は、静的化より「WordPress継続+軽量化」が向くこともあります。

静的化を外注したいけど、高い作り直しになりそうで踏み出せなくて。
実は「作り直し」と「静的化の代行」は別物です。素材を活かせば、費用も手間もかなり抑えられますよ。向き・不向きも含めて整理しましょう。

この記事は、自分では作業をしない発注側——制作会社に作ってもらったサイトを持つ中小企業の経営者・担当者に向けた案内です。「必ず静的化しましょう」という説得ではなく、向く・向かないの両方を示します。数字や手順には、GoogleやCMS移行の公表資料など一次情報のリンクを添えました。

なお、「そもそもWordPressをやめるか迷っている」段階なら、先に WordPressをやめたい会社へ を読むと判断しやすくなります。この記事は「静的化を代行で頼む」ところに踏み込む内容です。

この記事でわかること
  • 静的化を代行で頼む費用の相場(なぜ15万円前後に抑えられるのか)
  • 引き継げるもの・作り直しになるもの
  • 代行の進め方と、見積書に明記させたい項目
  • 静的化が向く会社・向かない会社(=WordPress継続+軽量化が妥当なケース)

WordPressの「静的化」とは?なぜ代行の相談が増えているのか

動的なWordPress(注文ごとに調理)と静的化した後(作り置きをすぐ出す)を左右で対比し、DBを持たず速く・軽く・安全になることを示した図

そもそも「静的化」って、何をどうすることですか?
アクセスのたびに組み立てる仕組みを、あらかじめ作った完成品を配る形へ変えることです。飲食店なら、注文ごとの調理から作り置きへ、のイメージですね。

そもそも静的化とは(動的なWordPressとの違い)

WordPressの静的化とは、アクセスのたびにサーバーでページを組み立てる仕組みから、あらかじめ作っておいたページ(HTML)をそのまま配る軽い仕組みへ移すことです。

WordPressは、訪問者が来るたびにPHPというプログラムとデータベースを動かしてページを組み立てる「動的」なサイト。この組み立てに時間がかかり、プログラムやデータベースが攻撃の入り口にもなります。静的化すると、その組み立てをあらかじめ済ませておき、完成したページを配るだけになる、というわけです。

WordPress(動的) 静的化した後
ページの作り方 注文ごとに調理する 作り置きをすぐ出す
データベース 必要 持たない構成にできる
速度・安全・保守 重く・更新の手間がかかりがち 速く・軽く・壊れにくくなりやすい

データベースを持たない構成にできるため、速く・軽く・壊れにくくなりやすい構成になります。

なぜ今「WordPressの静的化を代行」で頼む相談が増えているのか

背景にあるのは、月々の保守費、脆弱性対応の手間、そして表示の重さです。WordPressは本体やプラグインを定期的に更新しないと、脆弱性を突かれるリスクがあります。

社内に管理者がいないまま運用しているケースも多いもの。「本体の脆弱性対応が必要になったのをきっかけに、そもそも管理する対象を減らそうと静的サイトへ移した。紹介ページ程度なら、正直これで十分」という制作者の声もあります(出典: Xの投稿 )。

そこにAIが加わりました。移行作業をAIで効率化した人が、短時間で移せたという声をXで多く上げています。

k_ishii1020 Xの投稿より
WordPressから静的サイト(Hugo)への移行を、ChatGPT連携で2時間程度で完了できた。これで脆弱性対応から解放される。
Xで元の投稿を見る

いずれも個人の報告で、かかる時間や費用は規模により大きく変わります。とはいえ、以前は専門知識と工数がかかった移行が、短時間・低コストでできるようになってきたのは確か。「記事はAIに入稿を頼めばすぐ仕上がる」という声もあり(出典: Xの投稿 )、代行でも頼みやすくなりました。

この記事の立場
更新が多い会社やEC・会員機能が中心の会社は、静的化より「WordPress継続+軽量化」が向くこともあります。この対抗軸は後半(向く会社・向かない会社)で詳しく扱います。

「代行」を頼むのはどんな人か(DIYで完結する人との線引き)

「WordPress 静的化」で検索すると、Simply Staticなどのプラグインを自分で入れて静的ファイルを生成する手順の記事が多く出てきます。これは、サーバーの設定やファイルのアップロードを自分でこなせる人向けの情報です。

一方、発注側の経営者や担当者は、細かい作業を自分でやりたいわけではないでしょう。今の素材を渡して、あとは任せたい——そんな立場です。

この記事は後者を前提に、「いくらで・どう進み・誰に頼めるか」を整理します。まずは「自社が静的化に向くか」を見極めるところから始めましょう。

WordPress静的化を代行で頼む費用の相場

一般的なCMS移行の相場(数十万〜数百万)と、素材流用+AI+URL維持で「15万円前後」に抑えられる仕組みを対比した図

やっぱり数十万〜数百万かかるんでしょうか?
作り直す範囲によります。今の素材を活かせば、その多くを削れます。まず一般的な相場から見ましょう。

一般的なCMS移行の費用相場(目安)

「静的化そのものを代行で頼む」ことだけの統計的な相場は、公表が見当たりません。ただ、近い作業であるCMS(サイトを動かす仕組み)の移行費用が目安になります。

規模別の目安として、10ページ以下で30万〜100万円、30〜50ページで200万円程度、100ページ以上で500万円以上という数字が示されています(出典: HubSpot「CMS移行の手順と費用の目安」 )。別の公開例では、中規模の企業サイト約30ページで150万〜200万円程度、大規模の300ページ以上で250万〜400万円程度ともされます(出典: SPIRAL「CMS・会員サイトの費用」 )。デザインの刷新範囲や外部連携の有無で、同じページ数でも金額は動きます。

なぜ「数十万円→15万円前後」に抑えられるのか

代行費用の3つの料金モデル(ページ数課金/一式見積もり/オプション)と、見積を分けるべき内訳項目を並べた図

一般的なCMS移行がこの水準になるのは、多くが「デザインも構成も作り直す」前提だからです。逆に言えば、作り直す範囲を減らせば費用は下げられます。抑えられる理由は主に2つ。

費用を抑える2つの理由
  • ①素材の流用:今の文章・写真・アイキャッチ・PDFはそのまま持ち込めるので、原稿づくりや撮影、画像制作を発注し直す必要がない。デザインも、今の見た目を再現すれば、ゼロから作るより工数を圧縮できる。
  • ②AIによる効率化:記事データの変換やコードの組み直しをAIで支援でき、移行作業そのものが短くなった。

さらに、URLを変えなければ、旧URLと新URLを1対1で対応づけるリダイレクト設計や、その動作確認・SEO検証の工数も大きく減ります。ドメイン・パス・カテゴリ構造を維持できるほど、この移行固有の追加作業は小さくなる、というわけです。

弊社では、見た目を活かす静的化(そっくり移行)を15万円前後(税抜・目安)から承っています。金額はサイトの規模や動的機能の有無などの条件で変わります。見た目そのまま移す「そっくり移行」の進め方や費用は、ホームページの載せ替えとは?作り直さず見た目そのまま移す方法と費用 でも詳しく解説しています。

代行費用の内訳と料金モデル

代行の料金の型は、大きく3つ。ページ数に応じて決まるもの、サイト全体を一式で見積もるもの、そしてオプションを足していくものです。

注意したいのは、「静的化一式」とだけ書かれた見積もり。何がどこまで含まれるかが曖昧だと、公開後に「これは範囲外です」と追加費用になりがちです。少なくとも、次の項目を分けて出してもらうと、他社と比較しやすくなります。

  • 移す対象(ページ・画像・PDFなど、どこまで含むか)
  • SEO移行(URL対応表・リダイレクトの設定)
  • 動的機能の代替(フォーム・検索などの置き換え)
  • 公開後の対応(監視・修正の期間)

費用が上がる・割高になる条件

静的化でも割高になることがある
独自機能(EC・予約・会員・凝った動的フォーム)が多い、ページ数が多い、独自の作り込みでデータ変換に手間がかかる、フォームや検索を作り直す必要がある——こうした要素が増えるほど費用は上がり、作り直しと同水準かそれ以上になることもあります。「必ず安い」ではなく、見積もりで範囲を確認してください。

金額は前提条件で動く目安です。そもそも静的化が向くのかも含めて、静的化のメリット・デメリットと自社との相性を見てから判断しましょう。

WordPress静的化のメリットと、代行前に知っておくデメリット

静的化で「引き継げるもの(文章・写真・ドメイン・メール・SEO)」と「作り直しになるもの(フォーム・検索・会員・EC・コメント)」に仕分けた図

移すと、今まで貯めたものは消えませんか?
多くは引き継げます。ただ、動く機能は作り直しになります。線引きを見ておきましょう。

静的化のメリット(速い・安全・保守を抑えやすい)

静的化の利点は、主に速度・安全・運用費です。データベースへの問い合わせやプログラムの実行が不要になるため、表示が速くなりやすく、CDN(世界中に配信網を持つ仕組み)と組み合わせると急なアクセス増にも強くなります。公開サイトからWordPressの管理画面・PHP・プラグインを切り離せるので、攻撃の対象になる面も減らせます。

小規模なサイトなら、安価な静的ホスティングで運用でき、月々のシステム保守費を抑えやすくなるでしょう。ただし、これらはあくまで傾向。画像の最適化やキャッシュ設計を怠れば静的でも遅くなりますし、「静的だから絶対に安全」でもありません。

引き継げるもの・作り直しになるもの

移行で何が残り、何が作り直しになるのか。まず対比で整理します。

引き継げるもの 作り直し(差し替え)になるもの
文章・写真 お問い合わせフォーム
独自ドメイン・メールアドレス サイト内検索
SEO評価(URLを揃えれば) 会員・ログイン
今の見た目の雰囲気 ネットショップ・予約・コメント

作り直しになるのは、サーバー側で処理する動的な機能です。とはいえ「詰み」ではなく、多くは外部サービスへ置き換えられます。

作り直しになる機能 置き換え先の例(外部サービス)
お問い合わせフォーム Formspree/Netlify Forms/Cloudflare Workers
サイト内検索 Fuse.js/Pagefind/Algolia
会員・ログイン 認証サービス(Auth0 等)
ネットショップ・決済 Shopify/Stripe/BASE・STORES
コメント Giscus/Disqus

いずれも外部の専門サービスで、名前は覚えなくて構いません。要は「公開ページは静的にしつつ、個人情報や決済を扱う部分だけ専用サービスに任せる」という分け方が現実的、ということ。何を残し何を差し替えるかは、移行前の棚卸しで決めます。

静的化した後の更新はどうするか

「静的化すると、もう自分で更新できないのでは」という不安がよく聞かれます。答えは更新頻度次第。更新が年に数回なら、その都度、制作側に依頼する形でも十分でしょう。

もう少し自分で触りたいなら、Markdown(簡単な記法で文章を書く形式)で書ける編集画面や、Gitベース(変更履歴が残る仕組み)の簡易CMSを組み合わせる手もあります。更新作業そのものを代行することも可能です。

公開は「ビルド(ページをまとめて生成し直す処理)」で反映される仕組み。月々のシステム保守は0円に近づけつつ、更新はスポットで、という考え方が中小企業には現実的でしょう。

SEO・検索順位は引き継げるのか

URLを揃えて301/308リダイレクトを設定すればSEO評価を引き継げること(ただし移行直後は一時変動あり)を示した図

SEOへの影響は、多くの人が最も気にする点でしょう。結論としては、URLを揃えて301(または308)リダイレクト(旧URL→新URLへの自動転送)を設定すれば、評価を引き継ぐ設計にできます。Googleが案内している要点は次のとおりです(出典: Google 検索セントラル「URL の変更を伴うサイト移転」 )。

  • 301・308などの恒久リダイレクトでは、評価(PageRank)は失われない
  • 旧URLと新URLの対応表を作り、サーバー側で恒久リダイレクトを設定する
  • 転送を何段も連鎖させず、最終URLへ直接送る
  • リダイレクトは最低1年は維持する
  • ドメイン・CMS・レイアウトの変更を一度に重ねず、できるだけ一つずつ変更する

ただし、移行直後は再クロールの過程で順位が一時的に変動することもあります。対応表と301で影響を抑えるのが基本で、「絶対に下がらない」とは言えません。

使えなくなる機能が事業の中心なら、静的化より継続が妥当です。自社がどちらに当てはまるかを見ていきましょう。

WordPress静的化の代行が向く会社・向かない会社

静的化の代行が「向く会社(会社案内中心・更新少ない・保守費/脆弱性が不満)」と「向かない会社(頻繁更新・EC/予約/会員→WordPress継続+軽量化)」を左右2列で対比した図

うちは、静的化してもいい会社なんでしょうか?
更新の頻度と、動く機能が中心かどうかで決まります。両方の型を見てから判断しましょう。

静的化の代行が向く会社

静的化の代行が向くのは
  • 会社案内・サービス紹介・採用ページが中心で、更新は年に数回
  • 表示の重さや、月々の保守費、セキュリティの不安が気になっている
  • 今の見た目は大きく変えず、軽く・安全にしたい

こうした会社は、動的な仕組みを持ち続ける必要が薄く、静的化の利点をそのまま受け取れます。「紹介ページ程度なら静的で十分」という実感は、実際の移行者からも語られています。

向かない会社(無理に代行しない)=WordPress継続+軽量化が妥当

逆に、自分で頻繁に更新する・ブログを量産する、あるいはネットショップ・予約・会員など動的な機能が事業の中核にある会社は、静的化の代行に向きません。この場合は、静的化ではなく「WordPressを続けたまま軽くする」ほうが向きます。静的化と同じ土俵で、できることを具体的に並べましょう。

軽量化の施策 何をするか 費用感(目安)
キャッシュ導入 生成済みページを一時保存し表示を速く 小さめ・スポット対応
画像の最適化 画像を圧縮・軽量化する 小さめ
不要プラグイン整理 使っていない機能を外す 小さめ
軽いサーバー/CDNへ移設 配信を速い環境へ移す 中程度

いずれも静的化より小さな投資で、表示速度や安定性を底上げできます(費用はサイトの状態で変わる目安です)。

制作者からも冷静な声があります。「静的化ありきで企業から移行の依頼はあるが、形態によってはWordPressのままのほうが適していることもあり、無理に移行する必要はない」(出典: Xの投稿 )。また「既存のWordPress企業に脱WordPressを提案するのは、サイト全体の作り替えになるのでハードルが高く、結局WordPressのままでいいと判断する企業も多い」という見方もあります(出典: Xの投稿 )。

だからこそ、向かないなら無理に代行しない、という立場を先にお伝えしておきます。

見た目そのまま・軽くした実例(支援先の実測)

静的化の前後で PageSpeed 57点→100点・スマホ表示 8.3秒→0.8秒になったビフォーアフター図(一例)

参考として、弊社で静的サイトへ移行した実測を挙げます。作家様の作品や想いを届けるブランドサイト「繋がる花文字」様では、当初WordPressでほぼ完成していたサイトを、あえて白紙にして静的HTMLで組み直しました。作品を見せるサイトとしてWordPressを維持する必然性が薄く、納品後に更新やセキュリティ、保守の負担をオーナー様に背負わせたくなかったためです。問い合わせ窓口もInstagramやLINEで設計し、フォームを持たない構成にしました。

その結果、Google PageSpeed Insights のスコアが57点→100点、スマホの表示開始が8.3秒→0.8秒(LCPは9.0秒→1.5秒)へと改善し、更新で壊れるプラグインが無く、システムの手入れが要らない仕組みになりました。

免責事項
これは「繋がる花文字」様の1事例で、計測時点のものです。改善幅は元のサイトの構成・画像量・移行内容・その後の運用によって変わり、点数や秒数を保証するものではありません。→ 実際の事例は 改善・移行実績 をご覧ください。

他社でも「数日で移行できた」という声(別データ)

弊社に限らず、動的なサイトを軽い仕組みへ移した報告がXで増えています。以下はいずれも他社の利用者の声で、上記の弊社実測とは測定条件も出典も異なり、単純には比較できません。

移した先 語られている内容 出典
静的サイト 20年以上使ったWordPressを2日で移行、表示速度が全項目100点に Xの投稿
Astro 4時間で移行、サーバー代が数万円→ドメイン代のみ(年3千円)に Xの投稿
Astro GitHub+Cloudflareで自動配信、セキュリティも良くサーバー代も浮いた Xの投稿

※HugoやAstroは、静的サイトを作るための道具の名前です(発注側が覚える必要はありません)。一方で、移行の苦労も正直に語られています。「WordPressからHugoへ移す際、アフィリエイトのリンクが全部切れ、Markdown変換もうまくいかず、結局90記事を1つずつチェック・修正した」という声です(出典: Xの投稿 )。

記事数や独自機能が多いほど下ごしらえは要ります。案内であって説得ではありません。向かないなら、無理に代行はしません。

WordPress静的化・代行の進め方(発注側が関わる部分)

代行の依頼先3類型(制作会社/フリーランス/静的化専門サービス)を、価格帯・得意・注意点で比べた図

実際に頼むとき、何を確認して、何を渡せばいいですか?
依頼先の選び方と、渡すもの、見積書に書かせる項目があります。順に見ましょう。

代行の依頼先の種類と選び方

依頼先には、大きく制作会社・フリーランス・静的化専門サービスがあります。

  • 制作会社:デザインからSEO移行、公開後の対応までまとめて任せやすい反面、価格帯はやや上がりがち。地域で対面相談したい会社向き。
  • フリーランス:費用を抑えやすいが、対応範囲や公開後の保守は人によって差が大きい。範囲を契約で明確にするのが前提。
  • 静的化専門サービス:移行に特化して速いことが多いが、デザインの作り込みや地域密着の相談には向かないこともある。

それぞれ得意分野や価格帯が違うため、1社だけで決めず、相見積もりを取るのが基本です。見るポイントは、対応範囲(どのページ・どの機能まで移すか)、SEO移行を含むか(URL対応表とリダイレクトまで面倒を見るか)、公開後の監視があるか、そしてソースコードや各種権限をきちんと引き渡してくれるか。特に最後の「引き渡し」は、次に別の会社へ頼むときの自由度に関わるので、契約前に確認しておくと安心です。

発注側がベンダに渡すもの(提供物リスト)

移行を頼むとき、次がそろっていると話が早く進みます。

発注側がベンダに渡すもの
  • 原稿・画像のデータ(今のサイトの中身)
  • ドメインとサーバーの情報(どこで動いているか)
  • サーバーやCMS(WordPress)の管理者権限

これらは「発注側がベンダに提供するもの」です。先ほど触れた「引き継げる資産(文章・写真・ドメイン・SEO)」とは別の話なので、混同しないでください。手元に管理情報が見当たらない場合は、まず契約書とログイン情報を確認するところからです。

見積書に明記させたい項目

見積書に明記させたい項目(URL対応表CSV・リダイレクト実装場所・フォーム/検索の代替・公開後監視・301/308を最低1年)を並べたチェックリストの図

「静的化一式」という見積もりでは、あとで範囲がずれがちです。少なくとも次を分けて明記してもらうと安全でしょう。

  • 旧URL→新URLの対応表を作り、CSVで納品すること
  • 移行の対象範囲(投稿・固定ページ・画像・PDFなど、どこまで含むか)
  • リダイレクトの実装場所(旧サーバーを止めても転送が消えない場所か)
  • フォーム・サイト内検索の代替案と、その費用
  • 公開後の監視(404やインデックスの確認)の期間と担当
  • 301/308のリダイレクトを最低1年は維持すること
リダイレクトの「実装場所」に注意
旧サーバーやWordPressを止めても、旧URLへの転送が消えない構成になっているかを確認します。旧サーバーの設定だけに転送を置くと、サーバーを解約した途端に転送も消え、SEO評価や被リンクを失うおそれがあります。

これらを明文化しておくと、「単にHTML化する作業」の料金と、SEO移行や公開後の対応まで含む実運用レベルの料金を、分けて比較できます。

移行の流れと期間の目安

現状の棚卸し→データ変換→URL設計と301→フォーム移設→公開切替→旧環境停止、という移行の流れを順に並べたフロー図(切替時に表示は止めない)

発注側が全部の作業を覚える必要はありません。全体像さえ把握しておけば、打ち合わせはぐっとスムーズ。発注側が知っておくと安心な工程は、次の流れです。

  • 現状の棚卸し(今のページ・URL・使っている機能・フォームを洗い出す)
  • 原稿・画像などデータの受け渡しと、静的サイトへの変換
  • URL設計と301/308リダイレクト(旧URL→新URLの対応表を作る)
  • お問い合わせフォームなどを外部サービスへ移す
  • 公開の切り替え(新しい環境へ向き先を変えて公開)
  • 問題がないことを確認してから、旧環境を停止する

公開の切り替えは、新しい側を用意してから向き先を変えるので、表示が止まる時間はほぼ生じません。作業の多くは制作側が担うので、発注側は全体像を知っておけば十分でしょう。期間は規模によりますが、小規模なサイトなら数週間から、が目安(ページ数や独自機能の量で前後します)。

WordPressの静的化・代行に関するよくある質問

Q
既存テーマやプラグインを維持したままWordPressを静的化できますか?
▼
A
見た目はそのまま引き継げます。ただしプラグインで動く機能(フォーム・検索など)は静的サイトでは動かないため、外部サービスへの置き換えになります。何を残し何を差し替えるかは、事前の棚卸しで整理します。
Q
Simply Staticを使ったWordPress静的化を代行してもらえますか?
▼
A
対応できます。見た目を大きく変えず早く静的化したいならプラグイン方式、管理画面も含めて卒業し長く保守したいならHugoなどでの再構築、と目的で選び分けます。どちらが向くかは、更新体制と予算で判断します。
Q
WordPressの動的ページと静的ページを共存させられますか?
▼
A
できます。公開ページは静的にしつつ、フォームや会員機能など一部だけ動的なサービスを組み合わせる「ハイブリッド」な構成も可能です。全部を無理に静的化する必要はありません。
Q
WordPress静的化前にバックアップやテスト環境を用意してもらえますか?
▼
A
はい。本番をいきなり変えず、複製した環境で表示・フォーム・リンク切れを検証してから公開するのが安全な進め方です。公開時には、テスト用に付けていた検索避け(noindex)を外す手順まで確認します。
Q
WordPress静的化後の更新作業や保守も代行してもらえますか?
▼
A
代行できます。年に数回の更新なら都度依頼で十分ですし、簡単な編集画面を用意して自社で更新することもできます。月々の保守は抑えつつ、更新はスポットで、という形が現実的です。
Q
S3やCloudFrontを使ったWordPress静的サイトの構築を依頼できますか?
▼
A
可能です。どの配信構成が向くかは、サイトの規模・更新頻度・予算で変わります。まず現状を確認してから、無理のない構成を提案します。

まとめ

まとめ

静的化の代行を判断するチェックリスト

  • 引き継げる(文章・写真・ドメイン・SEO)/作り直す(動的機能)を確認した
  • 会社案内が中心で更新が少ない → 静的化の代行が向く
  • 頻繁に更新する・EC/会員がある → WordPress継続+軽量化が向く
  • 費用は「15万円前後(税抜・目安)」から。範囲は見積もりで確認する
  • 依頼先は相見積もりで、SEO移行・公開後監視・権限の引き渡しまで確認する

静的化は、重い仕組みを軽い仕組みへ移すこと。代行なら素材を渡して任せられ、AIの活用で頼みやすくなってきました。まずは、今のサイトを静的化できるか・いくらになるかを、無料で相談するところから始めてみてください。

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免責事項
本記事の費用・効果・SEOに関する記述は、GoogleやHubSpotなどの公表資料および弊社の事例にもとづく目安です。費用や効果はサイトの構成・ページ数・移行内容・その後の運用によって変わります。SEO評価は引き継ぐ設計にできますが、順位を保証するものではありません。掲載の情報・料金は2026年時点のもので、将来変更される場合があります。対応方針はサイト構成によって異なるため、個別にご確認ください。