結論
富山でホームページ制作に使える補助金はあります。ただし「必ず・全額もらえる」ものではありません。2026年時点で中心になるのは、国の小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)です。ただしウェブサイト関連費だけでは申請できず、補助される額にも上限があります(第20回・第8版では税込30万円)。IT導入補助金は、ホームページ制作そのものは原則対象外です。しかも交付決定より前に発注・契約・支払いをすると対象外になり、補助金は後払い。だから「補助金がもらえるか」から入るより、「誰に何を売る計画か」と「作った後の維持費が軽いか」から設計するのが、いちばん損のない進め方です。

「補助金でホームページが作れます」と言われたのですが、本当ですか?
使える制度はあります。ただ、対象や上限、順番を間違えると1円も出ません。まず「どの制度が・何に・いくらまで使えるか」を、富山の窓口を含めて整理しましょう。

「富山で、補助金を使ってホームページを作りたい」。そう考えて調べ始めた方に向けて、この記事では、2026年時点で確認できる一次情報をもとに整理します。

内容は、富山でホームページ制作に使える補助金の全体像、主役となる持続化補助金の対象・上限・注意点、そして申請の流れと落とし穴(交付決定前の発注・後払いの資金繰り)まで。なお、補助金の金額・上限・補助率・締切・要件は、制度と公募回・年度によって変わります。実際に申請するときは、必ず各制度の公募要領と、富山商工会議所・高岡商工会議所・お住まいの地域の商工会などで最新情報をご確認ください。

この記事でわかること
  • 富山でホームページ制作に使える補助金の全体像(2026年時点)
  • 主役の小規模事業者持続化補助金の対象者・上限・補助率
  • ウェブサイト関連費の「重要な制限」と、申請の組み立て方
  • 申請の流れ(GビズID・様式4・商工会議所)と交付決定前に発注しない鉄則
  • 採択後の精算・後払いの資金繰りと、補助金ありきにしない考え方

富山でホームページ制作に使える補助金の全体像(2026年時点)

まず、富山でホームページ制作に使える補助金の全体像を、制度ごとに整理します。ここを取り違えると、対象外の制度に時間を使ってしまいます。

富山でホームページ制作に使える補助金の早見マップ。持続化補助金(◯・主役)/デジタル化AI導入補助金(×・HP制作は原則対象外)/富山県トランスフォーメーション補助金(△・DX事業なら)/富山市・高岡市(—・HP専用の常設なし)を◯×△で示す図

結論|富山でホームページ制作の主役は「持続化補助金」

2026年時点で、ホームページ制作に使える可能性がいちばん高いのは、国の小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)です。

制度 ホームページ制作 主な内容 2026年9月時点の状況
小規模事業者持続化補助金<通常枠> 対象になり得る 上限50万円・補助率2/3 第19回終了。第20回は11/5受付開始・12/15締切(予定)
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入) 制作費は原則対象外 登録ITツールの導入費等 EC/予約/CRM等のツール向け
富山県中小企業トランスフォーメーション補助金 DX事業の一部なら可能性 DX/GX・省力化の業務変革を支援 2026年度第3次追加募集は9/4で終了
富山市・高岡市の独自制度 HP制作専用の常設制度は見当たらず 個別事業・年度により公募 市サイト・商工会議所で要確認

いずれも金額や締切は公募要領で必ず確認してください。そして、どの制度も「交付決定より前の発注」は対象外になる点が共通の注意点です。 →(発リンク)小規模事業者持続化補助金 公式(公募要領)

「デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)」はホームページ制作が原則対象外

IT導入補助金の対象・対象外を仕分けた図。対象外=会社案内サイト・LP・デザイン/記事/撮影・フルスクラッチ開発。対象になり得る=EC・予約管理・顧客管理(CRM)・販売管理などの登録済みITツール

「補助金でホームページが作れます」という営業でよく名前が出るのがIT導入補助金ですが、事務局の資料では「ホームページ制作は補助対象外」と明記されています。

この制度は、事務局に登録されたITツールの導入を通じて生産性を上げることを支援するものです。会社案内サイト・LP・デザインや記事・撮影・フルスクラッチ開発は原則として対象外です。

一方、EC・予約管理・顧客管理(CRM)・販売管理などの「登録済みITツール」であれば、補助の対象になる余地があります。補助率は原則1/2(条件を満たせば2/3)、補助額は5万円以上450万円以下です。

理解のコツ
  • 「ホームページを作る補助金」ではなく「業務機能を持つ登録ツールを導入する補助金」
  • 使うなら、制作会社ではなくIT導入支援事業者に「登録済みツールか」を確認する

富山県中小企業トランスフォーメーション補助金|DX事業の一部なら可能性

富山県は、県内の中小企業・小規模事業者のDX・GXや省力化・省人化による業務変革を支援する「富山県中小企業トランスフォーメーション補助金」を実施しています(個人事業主も対象になり得ます)。

この制度は、EC・POS・在庫・受発注の連携、予約・顧客管理・販促自動化、BtoB受注サイトと販売管理の連携など、業務変革の一部としてウェブを組み込むなら、費目化の可能性があります。反対に「見栄えのよい会社サイトにリニューアルしたい」というだけでは、目的である業務変革・生産性向上との整合を説明しにくいでしょう。

2026年度は第3次の追加募集が2026年9月4日で終了しており、2026年9月時点で次回の募集日程は県の一次情報では確認できません。「次回募集がある」と断定はできないため、県公式や富山県新世紀産業機構(TONIO)の募集情報を継続的に確認してください。なお第3次では、GX枠以外で「とやまDXパートナー」登録事業者の支援を受けることが必須で、その登録にも2〜3週間程度かかるとされていました。

富山市・高岡市の制度と、確認すべき窓口

2026年9月時点で、富山市・高岡市の公式情報を確認した範囲では、一般的な「ホームページ制作費専用」の常設補助制度は見当たりませんでした。富山市にはスマートシティ社会実装支援事業(補助率3/4・上限500万円)がありますが、これは地域課題を解決する実証事業向けで、自社ホームページ制作向けではありません。

補助金は年度ごとに新設・改廃されるため、次を定期的に確認するのが有効です。

富山で補助金情報を確認する窓口
  • 富山県「とやまの中小企業支援情報」(デジタル化を含む支援施策の一覧)
  • 富山商工会議所・高岡商工会議所・お住まいの地域の商工会(補助金・セミナー・様式4)
  • 富山市・高岡市の商工振興・創業・DX関連の年度公募
  • 富山県新世紀産業機構(TONIO)のDX相談・補助金情報

富山で使う持続化補助金の対象・要件(ホームページ補助金の中身)

ここからは、富山でホームページ制作の主役となる持続化補助金の中身を、対象・上限・注意点の順に見ていきます。

対象になる「小規模事業者」(従業員数の区分)

持続化補助金は、個人事業主も法人も対象になり得ますが、「小規模事業者」の従業員規模を満たすことが前提です。

小規模事業者の従業員数の区分図。商業・サービス業(宿泊・娯楽除く)5人以下/宿泊業・娯楽業20人以下/製造業その他20人以下、を3列で示し、個人事業主・フリーランスも対象になり得ると添える
業種区分 常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) 5人以下
宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業その他 20人以下

たとえば従業員3人の美容室、従業員5人の小売店、従業員15人の製造業者、従業員を雇っていないフリーランスなどは、他の要件も満たせば対象候補です。ただし、対象かどうかは従業員数だけでは決まりません。

資本金・出資関係、過去の採択歴、所在地や事業の実態なども確認されます。個人事業主は、確定申告書などで事業の実態を示します。

補助上限50万・補助率2/3と、ウェブサイト関連費の「重要な制限」

持続化補助金の上限のイメージ図。基本50万円+インボイス特例50万円+賃金引上げ特例150万円=最大250万円。ただし「ウェブサイト関連費として補助されるのは税込30万円まで」という別枠の上限も併記する

一般型・通常枠の基本は、補助上限50万円・補助率2/3です。第20回では、インボイス特例で上限に50万円、賃金引上げ特例で150万円が上乗せされ、両方を満たせば最大250万円まで拡大する設計です(それぞれ要件があります)。

ただし、ホームページに関わる「ウェブサイト関連費」には重要な制限があります。

ウェブサイト関連費の2つの制限(第20回・第8版)
  • ウェブサイト関連費だけでは申請できない(他の販路開拓経費と併せて申請)
  • 補助される額に上限がある=税込30万円(第19回までの「交付申請額の1/4・最大50万円」から定額上限に変更)

たとえばホームページ制作を税込100万円で申請しても、補助率2/3なら本来の補助相当額は約66.7万円ですが、ウェブサイト関連費として補助されるのは30万円までで、残りは自己負担です。金額の扱いは回によって変わるため、必ず申請時点の公募要領で確認してください。

賃金引上げ特例(+150万円)は上限が大きく魅力的ですが、第20回では「従業員1人当たりの給与支給総額を年平均3.0%以上増やす」などの要件を実績で満たせなかった場合、上乗せ分だけでなく補助金全体が交付対象外になり得ます。使うなら、賞与や入退社の変動も織り込んで保守的に計画してください。また、1件あたりの発注が税込50万円を超える場合は、原則として2者以上の相見積もりが必要です。

「サイトを作る」でなく「販路開拓の計画」で組み立てる

持続化補助金は「販路開拓」の取り組みを支援する制度です。だから「サイトを作りたい」だけでなく、販路開拓の全体計画として組み立てる必要があります。

たとえば富山市の小規模な工務店なら、「施工事例サイトの刷新」だけでなく、「高断熱リフォームという新サービスの訴求ページ+現地相談会+配布チラシ+Web広告」という、見込み客獲得の計画にします。見積書は「ホームページ一式」ではなく、制作内容・機能・ページ・金額を具体化してもらうのが安全です。

ウェブサイト関連費の対象例・対象外例
  • 対象になり得る:商品販売用サイト・ECサイトの制作や更新、内容と効果が明確なSEO対策、EC掲載用の宣材写真
  • 対象外の例:ウェブ関連のコンサルティング、補助事業期間内に公開まで至らないサイト・LP

なお第20回では、SNS広告やインターネット広告などは「広報費」に位置づけられ、こちらにも別途、税込30万円の上限があり単独申請はできません。

第20回の受付期間と、交付決定前に発注しない鉄則

「交付決定前に発注しない」鉄則の図。相談・見積もり取得=交付決定前でもOK(◯)、正式な発注・契約・支払い=交付決定後(◯)/交付決定前の発注・契約・支払い=全額対象外(×)、を時間軸で示す

第20回(一般型・通常枠)の主な日程は次のとおりです(予定は変更されることがあります)。

項目 第20回の予定
申請受付開始 2026年11月5日
申請締切 2026年12月15日 17時
様式4(事業支援計画書)発行依頼 2026年12月4日まで
採択発表 2027年3月頃
補助事業期間 交付決定日〜2028年3月31日

ここで最も重要な注意点があります。原則として、交付決定より前に契約・発注・支払いをすると、その経費は全額が補助対象外になります。

補助金支援 Xの投稿より
この補助金で一番避けたい失敗は、先に発注してしまうこと。交付決定前に発注・契約・支払いをすると、補助対象外になります。「もう制作会社に頼んだあとでした」はかなり痛いミス。相談や見積もり取得は先に進めても、正式発注は交付決定後。この順番だけは必ず守って。
Xで元の投稿を見る

この順番は、補助金で最もつまずきやすいポイントです。相談・見積もりの取得までは先に進めてよい一方、制作会社への正式な発注・契約・支払いは、必ず交付決定を受けてからにします。急いで発注してしまうと、採択されても補助が受けられません。

富山でホームページ補助金を活用する申請の流れと注意点

最後に、申請の具体的な流れと、見落とされがちな注意点(商工会議所の役割・後払い)を確認します。

申請の流れ(GビズID→計画→様式4→電子申請→交付決定→実施→後払い)

大きな流れは、次の順に進みます。

持続化補助金の申請フロー図。①商工会議所/商工会を確認→②GビズIDプライム取得→③経営計画・補助事業計画→④見積書→⑤様式4を依頼→⑥電子申請→⑦交付決定後に実施→実績報告、を左から右の流れで
持続化補助金の申請ステップ
  1. 対象地区の商工会議所・商工会を確認する
  2. 電子申請に必要なGビズIDプライムを取得する(審査に日数がかかるため早めに)
  3. 経営計画と補助事業計画を作成する
  4. 制作会社などの見積書・根拠資料をそろえる
  5. 商工会議所・商工会へ様式4の発行を依頼する(第20回は12月4日まで)
  6. 補助金事務局へ電子申請する
  7. 採択・交付決定を受けてから契約・発注・制作・支払い→実績報告

GビズIDプライムは、書類郵送による審査で原則2週間程度が目安ですが、最大1か月ほどかかる場合もあります。第20回の受付開始は11月5日ですが、直前ではなく、遅くとも10月中には取得まで済ませておくのが無難です。

商工会議所・商工会の役割(様式4の発行・採択は保証しない)

持続化補助金は、商工会議所や商工会から直接「補助金をもらう」制度ではありません。国の補助金へ申請し、地域の商工会議所・商工会は、計画の確認・助言と「事業支援計画書(様式4)」の発行を担います。

窓口は、富山市内なら富山商工会議所、高岡市内なら高岡商工会議所、町村部などは所在地を管轄する商工会です。ただし、商工会議所・商工会は計画づくりを助けてくれますが、採択や補助対象経費を保証する機関ではありません。

「ホームページを作る」ではなく、「誰に何を売り、Webと他の施策をどう連動させ、売上や問い合わせをどう増やすか」を説明できる計画が重要です。締切直前ではなく、遅くとも11月中旬までには相談を始めるのが現実的です。

採択後が本番|精算・後払いの資金繰りに備える

補助金は「後払い」を示すタイムライン図。採択(2027年3月頃)→交付決定→事業実施・支払い→実績報告→確定→入金、と進み、入金まで数か月かかる。よって「全額をいったん自社で立て替えられるか」が要点、と示す

持続化補助金は審査制で、申請すれば必ず通るわけではありません。直近の一般型・通常枠は、公表された申請件数・採択件数から計算すると、おおむね2件に1件前後(第17回51.1%・第18回48.1%・第19回47.2%)で推移していますが、これは回ごとに変わる参考値で、第20回を保証するものではありません。

そして、本当に大変なのは採択された後です。補助金は後払い(精算払い)で、採択→交付決定→事業実施→支払い→実績報告→確定→入金、という順に進みます。交付申請や実績報告で対象外経費を指摘され、理由書の提出や減額になることもあります。

補助金サポート Xの投稿より
本当に大変なのは「採択された後」です。①交付申請の手間が激増 以前より確認が厳格化し、見積書や理由書の修正ループで膨大な時間を取られる。②補助金が入るまで「超タイムラグ」 採択→交付決定→事業実施→実績報告→確定通知→振込。資金繰りに余裕がないと普通に黒字倒産リスクがあります。「採択=すぐお金が入る」と思っていると危険。
Xで元の投稿を見る

実際、採択発表から入金までは数か月単位を見込むのが現実的です。だからまずは、「補助対象経費の全額を、いったん自社で支払えるか」を確認してください。補助金を前受けできる前提で制作費・広告費・外注費を組むのは避けたいところです。 →【内部リンク】あわせて読みたい ※補助金で作ったあとも、ドメイン・サーバー・保守という維持費は続きます。その相場と内訳はこちらで解説しています。 → ホームページ維持費の相場は月いくら?2026年の内訳と払いすぎの見分け方

富山のホームページ補助金は「制度ありき」でなく「計画と維持費」で考える

「制度ありき」ではなく「計画×維持費」で考える図。左=補助金がもらえるかから入る(つまずきやすい)/右=誰に何を売る計画か+作った後の維持費が軽いか(費用対効果が高い)、を対比で示す

最後に整理します。富山でホームページ制作に補助金は使えますが、主役は持続化補助金で、ウェブサイト関連費だけでは申請できず上限もあり、IT導入補助金は原則対象外です。そして交付決定より前の発注はできず、補助金は後払いです。

だからこそ、「補助金がもらえるか」から入るのではなく、「誰に何を売る計画か」と「作った後の維持費が軽いか」から設計するのが、費用対効果のいちばん高い進め方です。更新の少ない会社案内なら、維持費の軽い買い切りや静的化を選べば、補助の有無に関わらず総額を抑えられます。最新の要件は必ず公募要領と商工会議所・商工会で確認してください。

富山県内・近郊であれば、補助金の活用も含めて、今の計画や見積もりが妥当かを、無料相談・対面のセカンドオピニオンとして承っています。

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免責事項
本記事は2026年9月時点で確認できた公開情報にもとづく一般的な整理であり、補助金の対象・上限・補助率・締切・要件は、制度や公募回・年度の改定によって変わります。最新かつ正確な内容は、各制度の公募要領、および富山商工会議所・高岡商工会議所・お住まいの地域の商工会、富山県・各市町村の公式情報で必ずご確認ください。本記事は採択や補助金額を保証するものではありません。申請は交付決定前の発注に注意し、判断に迷う場合は商工会議所・商工会や専門家にご相談ください。